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インプラントの表面処理法は、サンドブラストや酸エッチングなどのように表面を粗造にしたり(骨との接触面積の増加)、親水化させることなどにより骨芽細胞などを活性化させる方法と、ハイドロキシアパタイト(HA)コーティングに代表されるように骨伝導能をもたないチタン単体に対して積極的な生化学的結合を期待して、表面を骨伝導性材料で被覆する方法との2 種類に大別される。骨伝導性材料は、1970年代にHA が初めて骨伝導性を有する材料であることが見出されて以来、日本を中心にアパタイト合成法やその人工骨応用についてさまざまな研究が行われてきた。骨と直接結合するのでHA単体でのインプラント体への応用を考えられたこともあったが、アパタイトは無機材料、つまり脆性であり、口腔内の荷重環境では臨床での使用が困難であった。そのため、チタンのような金属材料に膜として被覆する(コーティング)方法が見出された。HA コーティングの方法には、おもにプラズマスプレー(溶射)法が用いられてきたが、高温でHA の粉末をチタンに焼き付けるため、膜が不均一で一部欠損ができてしまうことや、熱によりHA の結晶が変化してしまうことが指摘されるなどの報告もあり、さまざまな議論がある。現在ではこれらを改善するために、安定した膜形成に適したスパッタリング法や炭酸アパタイトをコーティングする方法なども日々研究されている。
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解説動画
チタン製インプラント材料の表面処理法と特徴
アパタイトコーティングインプラント
インプラントの表面処理法は、サンドブラストや酸エッチングなどのように表面を粗造にしたり(骨との接触面積の増加)、親水化させることなどにより骨芽細胞などを活性化させる方法と、ハイドロキシアパタイト(HA)コーティングに代表されるように骨伝導能をもたないチタン単体に対して積極的な生化学的結合を期待して、表面を骨伝導性材料で被覆する方法との2 種類に大別される。
骨伝導性材料は、1970年代にHA が初めて骨伝導性を有する材料であることが見出されて以来、日本を中心にアパタイト合成法やその人工骨応用についてさまざまな研究が行われてきた。骨と直接結合するのでHA単体でのインプラント体への応用を考えられたこともあったが、アパタイトは無機材料、つまり脆性であり、口腔内の荷重環境では臨床での使用が困難であった。そのため、チタンのような金属材料に膜として被覆する(コーティング)方法が見出された。HA コーティングの方法には、おもにプラズマスプレー(溶射)法が用いられてきたが、高温でHA の粉末をチタンに焼き付けるため、膜が不均一で一部欠損ができてしまうことや、熱によりHA の結晶が変化してしまうことが指摘されるなどの報告もあり、さまざまな議論がある。現在ではこれらを改善するために、安定した膜形成に適したスパッタリング法や炭酸アパタイトをコーティングする方法なども日々研究されている。