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国試過去問クイズ

第114回 国家試験 過去問

領域C
冠 橋
114 C-87
正答率:43.1%
★★☆ MUST!
下顎第一小臼歯をCAD/CAMレジンクラウンで補綴治療することとした。作業用模型上で築盛して製作する補綴装置と比べ、支台歯形成時に特に注意するのはどれか。1つ選べ。
  • a. 軸面の形態
  • b. 隅角部の形態
  • c. 補助的保持形態の付与
  • d. 咬合面のクリアランス量
  • e. フィニッシュラインの形態
解答する
アクセス
CAD/CAMレジンクラウンはCADシステムによる設計を経て、CAMシステムによりレジンブロックからクラウンを削り出して製作される。本問で比較対象としているのは作業用模型上で築盛して製作される硬質レジンジャケットクラウンである。両者の支台歯形成は類似点が多いが、CAD/CAMの特性をふまえた配慮が必要である。
解 説
× a:
軸面はいずれの方法でも、アンダーカットのない滑らかな形成を心がける。
○ b:
CAD/CAMレジンクラウンでは、ミリングマシーンの刃の直径よりも小さく細かい形態は付与することができないため、隅角や線角を丸めて形成しなければならない。これは築盛法でも応力集中回避のために必要な注意点であるが、CAD/CAMを応用したクラウン製作ではとくに注意する。
× c:
レジンクラウンはどちらの方法でも維持を接着に依存する。築盛法では補助的保持形態を付与できないこともないが、CAD/CAMによるクラウン製作ではシステムの精度を適切に発揮できないため、補助的保持形態の付与は好ましくない。
× d:
咬合面のクリアランス量は両者とも1.5〜2.0mmを確保する必要があり、とくに大きな違いはない。
× e:
築盛法でもCAD/CAMでも、フィニッシュラインは滑らかである必要がある。また、クラウンの辺縁形態をディープシャンファーやラウンデッドショルダーとして、1.0〜1.2mmの厚さを確保して咬合力を受け止められるようにすることも共通している。
解説動画
Point&Advice
CAD/CAM クラウンの支台歯形成

CAD/CAM クラウンの支台歯形成は、金属冠と比較し以下の点が異なる。

  • ・隅角部などに鋭利な部分が生じぬよう丸みのある形態とすることで応力集中を回避する
  • ・コンポジットレジンがたわみを生じないよう金属冠と比較して削除量が多く、大臼歯の場合、咬合面部1.5mm以上、マージン部1.0mm以上の削除量が必要である。
  • ・クラウン内面をミリングバーによる切削加工で製作するため、咬頭頂の厚みはミリングバーが入る幅である1mm以上を確保する。
  • ・光学スキャンにて印象採得を行うため、マージン部をよりなだらかに仕上げる必要がある。ディープシャンファーまたはラウンデッドショルダーで仕上げる必要がある。
  • ・マージン部が歯肉縁上にあることが望ましい。
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