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国試過去問クイズ

第114回 国家試験 過去問

領域C
全 部
114 D-33
正答率:76.2%
★★☆ MUST!
82歳の女性。義歯の維持安定不良による咀嚼困難を主訴として来院した。使用中の義歯は8年前に装着したという。診察と検査の結果、旧義歯にある前処置を行った後に新義歯を製作することとした。初診時の旧義歯装着前後の口腔内写真(別冊No.125A p65)、旧義歯の写真(別冊No.125B p65)、前処置中と前処置後の旧義歯の写真(別冊No.125C p65)及び前処置後の旧義歯装着時の口腔内写真(別冊No.125D p65)を別に示す。この前処置の目的はどれか。1つ選べ。
  • a. 人工歯の補強
  • b. 審美性の改善
  • c. 顎間関係の修正
  • d. 発音機能の向上
  • e. 下顎義歯の浮き上がり防止
解答する
アクセス
8年前に装着した義歯であることから、長期的な使用による義歯や顎堤粘膜の変化が起きていることが予想される。写真Bから人工歯咬合面に摩耗が認められ、写真Cでは人工歯咬合面に常温重合レジンを築盛している。その結果、写真Dでは写真Aと比べて前歯部の被蓋関係は変化しており、咬合が挙上されていることがわかる。人工歯の摩耗により咬合高径が低下したため、咬合面再形成を行ったことがわかる。
解 説
× a:
咬合面再形成は人工歯の補強を目的とはしていない。常温重合レジンでは硬質レジン歯ほどの耐摩耗性は得られないが、調節性には優れている。
× b:
臼歯部人工歯の咬合面再形成による咬合挙上で審美性が改善することはなく、審美面の訴えもない。
○ c:
咬合高径の低下した全部床義歯ではオーバークロージャーにより前嚙みとなっていることが多いため、咬合挙上により顎間関係を修正し、適切な中心咬合位と咬合高径を模索する。この間、ある程度の咀嚼機能の改善もできるが、最終的な解決は新義歯に委ねる。
× d:
咬合挙上により舌房が広くなるため発音に寄与する場合はあるが、とくに発音機能に問題はないようである。
× e:
下顎義歯の浮き上がりは吸着不良や不適切な舌の運動などによる。咬合高径の低下した全部床義歯では上顎義歯の突き上げによる脱落が問題となりやすい。これに関しては咬合面再形成により咬合を安定させることで解決される。
解説動画
Point&Advice

咬合面再形成については114B-41(227頁)のポイント&アドバイスを参照のこと。

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