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国試過去問クイズ

第117回 国家試験 過去問

領域A
麻 酔
117 C-76
正答率:71.5%
Must !
近5年のピックアップ問題
心臓ペースメーカが適応されるのはどれか。2つ選べ。
  • a. 心室細動
  • b. WPW症候群
  • c. 洞不全症候群
  • d. 心室性期外収縮
  • e. 完全房室ブロック
解答する
解き方
心臓ペースメーカは心臓が自力で規則正しいリズムでの拍出を行うことができない状況や高度の徐脈の症例などにおいて適応となる。本問の選択肢はいずれも何らかの対応が必要な不整脈であるが、各不整脈のメカニズムや心拍数などの特徴を把握していれば解答は容易である。
解 答
c、e(正答率:71.5%)
a:6.5% b:20.3% c:89.1% d:4.2% e:79.5%
解 説
× a:
心室細動は心室筋の痙攣によって有効な心拍出が得られず、頸動脈で脈拍が触知できない状態である。臨床的心停止の一つに分類され速やかな胸骨圧迫とAEDなどでの除細動による心肺蘇生が必要である。
× b:
WPW症候群は心房と心室の間に正常な刺激伝導路に加えて副伝導路(Kent束)が先天的に存在しているためにリエントリーが生じて、上室性の頻脈性不整脈が生じる症候群である。心電図上でP波とQRSの間にデルタ波(δ波)とよばれる波形がみられるのが特徴である。無症状の場合は経過観察するが、頻脈発作がみられる場合はATP製剤やベラパミル塩酸塩の投与などが行われる。心臓ペースメーカが適応となることはない。
○ c、e:
洞不全症候群は洞結節や洞結節周辺組織の機能障害によって洞自動能や房室伝達機能の低下がみられる徐脈性不整脈の総称である。洞停止をきたすと意識消失することもある。完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)は房室ブロックの重症例で心房と心室がそれぞれの連携を失って活動することによる徐脈性不整脈である。どちらも高度の徐脈を呈し、めまいや失神が生じやすいため、心臓ペースメーカが適応となる。
× d:
心室性期外収縮は正常な心拍リズムの一部に期外収縮が混入する心室性不整脈である。期外収縮の発生が少ない場合は経過観察するが、頻発する場合や多源性の場合はリドカイン塩酸塩の投与が行われる。心臓ペースメーカが適応となることはない。
解説動画
ここが大事
心臓ペースメーカの適応
  • ・房室ブロック(高度房室ブロック、完全房室ブロック)
  • ・洞不全症候群
  • ・心不全を伴う徐脈性心房細動

高度な徐脈性不整脈のうち、一過性脳虚血による失神(Adams ─ Stokes発作)を伴うものは心臓ペースメーカの絶対適応となる。

医療機器の人工ペースメーカに対する影響
影響なし
(使用可能)
影響する可能性あり
(注意すれば使える)
影響する
(原則使用不可。禁忌)
補聴器、体温計
血圧計、心電計
パルスオキシメータ
超音波診断装置
歯科用エアタービン
マイクロモーター
酸素ボンベ、酸素吸入器
体脂肪計
エックス線診断装置※1
CT※2
AED※3
可視光線照射器※3
歯科用レーザー装置※3
MRI、電気メス
衝撃波砕石装置
高周波治療器(ジアテルミーなど)
低周波・高周波治療器
イオン導入装置
歯髄電気診断器※4
電気的根管長測定器※4
超音波スケーラー※4
  • ※1:パルス状の連続したエックス線束を照射する場合、ペースメーカ本体の植え込み部分にエックス線束を照射しないこと。
  • ※2:エックス線束をペースメーカ本体部分に5秒以上連続照射しないこと。
  • ※3:使用の際は機器本体をペースメーカ本体の植え込み部分から一定距離離す旨、注意書きがある。
  • ※4:問題なかったとの報告もあるが、使用を避ける旨が機器の添付文書等で注意喚起されている。
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