【モリタ】第116回国家試験過去問（必修）116 C-17 [麻酔]｜One To One Campus

必修

麻酔

116 C-17

正答率：76.9%

近5年のピックアップ問題

心停止患者へのアドレナリンの投与経路で適切なのはどれか。1つ選べ。

解答する

解き方

アドレナリンは強力な交感神経興奮作用をもつ薬剤で、緊急時では急性気管支喘息発作時、アナフィラキシーショック時、心停止時に投与される。用法・用量によっては作用が強く出すぎてかえって致死的反応を惹起することから、適切な投与方法と投与量を理解する必要がある。

解　答

ｄ（正答率：76.9％）
ａ：1.1％　ｂ：0.1％　ｃ：19.4％　ｄ：76.9％　ｅ：2.4％

解　説

× a：: 皮下や粘膜下へのアドレナリンの注射は、血管収縮作用を期待しておもに手術中の止血目的で行われる。
× b：: 皮内注射は薬物のアレルギー検査を目的に行われる。アドレナリンは薬物アレルギー検査の対象とならない。
× c：: アドレナリンの筋肉内注射はアナフィラキシーショックの発生が疑われる場合の初期対応として行われる。アナフィラキシーショック発症のリスクがある患者に処方される自己注射製剤も確立されている。
○ d：: 静脈内注射は調節性に劣る一方で最も即効性に優れていることから、心停止患者への蘇生処置ではアドレナリンの静脈内注射が行われる。添付文書では0.25mg を超えない量を生理食塩液などで希釈し、可能なかぎり緩徐に静脈内注射することとされている。
× e：: 動脈内注射によるアドレナリン投与が推奨される症例報告はこれまでのところない。