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国試過去問クイズ

第115回 国家試験 過去問

領域C
歯 周
115 C-56
正答率:39.1%
近5年のピックアップ問題
32歳の男性。下顎左側臼歯部のブラッシング時の痛みと冷水痛を主訴として来院した。2年前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価時のプロービング深さはすて3mm以下であったが、症状が改善されなかったため、歯周外科治療を行った。初診時と術後5か月の口腔内写真(A、B)を別に示す。本症例で行った歯周外科治療はどれか。2つ選べ。
  • a. 結合組織移植術
  • b. 遊離歯肉移植術
  • c. 歯肉弁側方移動術
  • d. 両側乳頭弁移動術
  • e. 歯肉弁歯冠側移動術
解答する
解き方
【主訴】下顎左側臼歯部のブラッシング時の痛みと冷水痛
【歯周組織検査】再評価時のプロービングの深さはすべて3mm以下
【画像所見】
初診時:❶3456の頰側歯肉に歯肉退縮およびそれに伴う歯根露出が認められる
術後5か月:❷歯肉退縮が改善されている
【診断】3456の根面露出による象牙質知覚過敏
解 答
a、e(正答率:39.1%)
a:82.5% b:48.3% c:10.6% d:4.9% e:53.4%
解 説

プロービングの深さはすべて3mm以下であるため、歯肉退縮の改善のため歯周外科治療(歯周形成手術)により露出歯根面の被覆を行ったものとわかる

○ a、e:
本症例では歯肉退縮の改善のため結合組織移植術を行い、結合組織移植片を歯肉弁で覆う際に、歯肉弁歯冠側移動術を併用したと考えられる。
× b:
遊離歯肉移植術の術後は移植部位の色調が周囲と調和せず島状の治癒状態(グラフトアイランド)を呈するため審美的な問題が生じる。本問の術後の口腔内写真では治療を行った部位の歯肉にグラフトアイランドは認められないため遊離歯肉移植術は除外される。
× c、d:
歯肉弁側方移動術は、歯肉退縮によって露出した根面を覆うために隣在部の歯肉を移動させる術式である。また、両側乳頭弁移植術は、1歯に限局した歯肉退縮に対して行う手術である。どちらの手術も歯肉退縮の範囲が狭い症例に適応となるため、本症例のように歯肉退縮が認められる範囲が広い場合は適応ならない。
解説動画
コメント

歯周形成手術のそれぞれの適応と術式及び併用可能な手術についても知っておく必要がある。本問は選択肢の術式を単一で行ったか、併用したか不明であるが、問われ方としては併用したと考えてよい。受験生にとってはやや疑問が残ったかもしれない。

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