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国試過去問クイズ

第115回 国家試験 過去問

領域C
歯 周
115 B-81
正答率:24.9%
近5年のピックアップ問題
60歳の女性。上顎左側臼歯部の違和感を主訴として来院した。2年前から自覚していたがそのままにしていたという。診察と検査の結果、慢性歯周炎と診断し歯周基本治療を行った。初診時の口腔内写真(A)とエックス線画像(B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。6 に対する治療方針として考えられるのはどれか。2つ選べ。

  • a. 抜歯
  • b. 歯根切除
  • c. 歯根分離
  • d. トンネリング
  • e. エナメルマトリックスタンパク質の応用
解答する
解き方
【主訴】上顎左側臼歯部の違和感
【歯周組織検査】
6頰側に出血を伴う6〜9mmの歯周ポケット
→頰側は口蓋側と比較して歯周ポケットが深い
【画像所見】
口腔内:❶根分岐部が露出しそうな顕著な歯肉退縮
エックス線:❶6近心頰側根および遠心頬側根に根尖におよぶ水平性骨吸収 ❷口蓋根の骨支持レベルも低下している
【診断】根分岐部病変を伴う慢性歯周炎
【治療方針】6近心頰側根および遠心頬側根→抜去、6口蓋根→抜去もしくは保存
解 答
b(正答率:24.9%)
a:36.4% b:72.3% c:17.5% d:26.0% e:47.2%
解 説
○ a、b:
6頰側の2根は骨吸収が根尖に及ぶほど高度であり、予後不良と考えられる。また、口蓋根も根分岐部を中心に骨吸収は中等度に進行していると考えられる。頰側2根の歯根切除で口蓋根を保存して歯冠補綴を行うことを検討する。しかし、歯根切除後は長期的な予後が期待できないことが多く、いずれは抜歯となる可能性が高い。また、骨吸収がさらに進行するとその後の欠損補綴の障害因子となる。このため、戦略的に抜歯することも検討すべきである。
× c、d:
歯根分離やトンネリングは、下顎大臼歯に適応である。
× e:
根尖におよぶ水平性骨吸収が認められ歯肉退縮も高度なため、歯周組織再生療法は適応とならない。
解説動画
ここ大事

根分岐部病変に対する外科処置:113D53(p.206)を参照

コメント

根分岐部病変に関しては1〜3度に分類できるだけでなく、程度による対応の違いを確実に理解しておく必要がある。また、臨床実地問題のように症例が提示されている場合は所見から適切な判断が導けるようにしておきたい。

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