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国試過去問クイズ

第114回 国家試験 過去問

領域A
病 理
114 A-28
正答率:41.0%
★★☆ MUST!
口腔内写真(巻末No.19 p6)を別に示す。矢印で示す病変の表層に認められるのはどれか。1つ選べ。
  • a. ケラチン
  • b. コロイド
  • c. アミロイド
  • d. フィブリン
  • e. コレステリン
解答する
アクセス
矢印で示された病変はアフタ性潰瘍である。潰瘍とは被覆上皮の全層性欠損であり、組織欠損に伴い比較的強い滲出を伴う炎症が生じる。これに伴って潰瘍底に堆積する物質を考えればよい。他の選択肢はテーマから外して構成されているが、正答率は奮わなかった。
解 説
× a:
ケラチンは上皮細胞の細胞骨格を構成する中間径フィラメントの一種で、とくに角化細胞に豊富にみられる。上皮が欠損している潰瘍底にはみられない。
× b:
コロイドとは微粒子状の物質が気体中や液体中に均一に分散した状態をさし、物質名ではない。口腔粘膜の病変では、口腔扁平苔癬にみられるCivatte小体をコロイド体ともいう。潰瘍底にはみられない。
× c:
アミロイドは機能をもたない線維状タンパク質である。潰瘍底にはみられない。アミロイドが沈着した状態をアミロイド変性といい、アミロイドーシスで全身的にみられる。Alzheimer病の老人斑もアミロイド変性の一種である。
○ d:
潰瘍底の炎症反応は比較的強い滲出機転を示し、血漿由来のフィブリノゲンがフィブリン(線維素)となり析出して堆積する。口腔粘膜は湿潤状態にあるため、潰瘍底はフィブリン
× e:
コレステリンは死滅した細胞の細胞膜に由来する脂質からなる物質で、歯根嚢胞や動脈硬化症の粥腫などにみられる。肉眼的に黄色調で光沢を示し、コレステリン結晶とよばれる。潰瘍底にはみられない。
解説動画
Point&Advice
フィブリン

フィブリンは凝固因子カスケードの最終産物となる線維状タンパク質で、重合により網目状構造を形成し、血小板の凝集で形成された一次血栓を安定化させる。潰瘍底には出血や血漿成分の滲出が起こるため、フィブリンが析出してこれを被覆する。また、消化管潰瘍の治療にフィブリン製剤を用いるなど、粘膜病変の治療でも利用されていることを知っておくとよい。

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