大阪府茨木市 岡田歯科
副院長
歯科医師になると、順番に、色々なことを覚える必要があります。
最終的には「治療が一人でできるように」が目標です。
例えば、大阪大学なら8カ月ありますが、大学によって臨床研修の期間がかなり違います。
期間によって研修の内容やスピードを調整します。
最初は、アシストをまず覚えていただきます。
次は、少しずつ治療を始めます。最初は「治療の中の、この工程だけ」といったように、徐々にできることを増やしていきます。
最終的には、一通りできるようにトレーニングします。インプラントや、外科処置の複雑な症例までは、臨床研修の期間では難しいと思います。
覚えるのが早い人もいれば、時間がかかる方もいます。
それぞれのスピードに合わせて、「患者さんをとりあえず見られる」レベルになれるように、研修内容を調整します。難しいことは先輩の先生がフォローする体制にしています。
やる気がありますね。「がんばろう」「覚えよう」という意気込みを感じます。「適当にしよう」という先生はいませんね。
もっと勉強してから来ていただけると、学びが多い研修になると思います。
国家試験の内容と臨床の内容が、かなり異なるので、仕方がない面はありますが。
あとは、もっと積極性があるといいですね。
「この症例をやりたい」
「この勉強をしてきたので、挑戦させてほしい」
このように、次のステップへ行くための意欲をもっと出していただけると、
成長のスピードが早まると思います。
「早く臨床を覚えたい」この意気がある方なら、どなたでも歓迎します。
見学した内容を家に帰って自分でイメージトレーニングをするくらい、意欲的な先生がいいですね。
患者さんの数が1日100人を超えるので、いろいろな症例を見られる点です。がんばれば、1日30人から40人見学できます。
また、勤務する歯科医師が多い点もメリットです。
色々な先生がいるので、それぞれに治療のやり方や、患者さんへの説明が、少しずつ異なります。
その中で、自分がいいなと思うものを吸収できます。
院長先生と研修医しかいない医院なら、院長と気が合うならいいですが、そういった環境に向いている方は、少ないのではないかと思います。
愚痴を言えるような近い年代の先生がいたら、それだけでも気分転換できますよね。去年臨床研修をした先生がいたら、失敗談とか色々な話を聞けるはずです。医院に勤務する先生は、院長先生と1対1より、たくさんいたほうが良いと思います。
来てもらうために、特別なことはしていません。
来てくださった先生のために、「何とかこの数ヶ月で、できる限り教えてあげたい、色々な症例を見せてあげたい」と思って取り組んでいます。
「勉強してから来てほしい」と言いましたが、頭でっかちにならないバランスも大切です。
臨床現場でやっていることを、まずは受け入れて自分でやってみる。
「教科書とは違う」とか、「理論上はこうなっているはず」とか感じることがあるかもしれません。
でも、臨床研修の期間は、本当に短いです。まず素直に現場でやっていることを受け入れて、実践してみる。その後に、良ければ取り入れればいいのではないでしょうか。
今の時代は大変です。国立だから落ちないという訳ではありません。
「頑張ってください」としか言いようがありません。
また、その後の臨床研修も大変です。
1年目でいきなり治療ができるわけがないのに、患者さんの元へ行くわけです。
正直に言うと、行かせる側からすると、気が気ではありません。
しかし、できないからと言って、何も挑戦させないままでは、結局何もできないままです。
行かせるからには、しっかりフォローする責任があります。それぞれの成長スピードに合わせて、指導しています。