第116回歯科医師国家試験は出題基準が改訂された初年度で、115回以前の領域B,Cは、116回で領域B(各論)として新たに統合されました。116回全体の平均正答率は、出題基準改訂前の115回と比較して数ポイント程度上昇する結果となりました。
この結果は近年で最も平均正答率が高かった113回に次ぐ平均正答率であり、116回はやや高得点の争いとなりました。
必修と領域Aの正答率は115回とほとんど変わりませんでした。必修に出題されたX2タイプは4問ありましたが、9割以上の高い平均正答率でした。
出題傾向としては、
など、治療開始から終了までを縦断的に把握し、実際の臨床現場をいかに具体的にイメージできるかが重要となる臨床系科目の定番問題が中心に出題されました。
また臨床で遭遇しやすい場面に、
も散見されました。
出題基準が改訂されたこともあり不安に感じられた方も多かったかと思います。
しかしながら116回でも定番問題が中心に出題されたことを踏まえると、近年の出題傾向を丁寧に把握し、基本的な知識を着実に身につけていく学習方針で十分対応できる国家試験であったと考えます。しっかり学習に取り組んできた受験生にとっては、115回と比較して正答率が80%以上の問題が増加していることからも、それほど難しく感じるものではなかったかと推測いたします。
ベーシック講座アウトプット編
基礎知識の習得と問題への対応が同時にできる講座です。